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2006年6月14日 (水)

禁煙

タバコを始めたのは高校3年の時だった。僕は翌年の受験を控えて最後の追込みにかけていた。受験というのは本当に嫌なもので、今の歳になってもたまに思いだすことがある。だいたい受験勉強などは何の創造性、生産性などが皆無であり、全国で何十万人も同じ受験生が居るのだとあきらめなければ、とてもやってられないものである。

だからある日僕はパチンコ屋に行った。ビギナーズラックだったのである。玉が無くなるスピードよりチューリップに入る率の方が高かった。どのくらい経ったのだろう、小1時間ほどで小さい箱に一杯になった。高校生ということでビクついていたこともあって、もうイイヤという気になりやめた。

玉をどうするかである。今から考えれば、チョコレートとでも替えればよかったが、なんか子供に見られそうなのと、チョコレートみたいなのが景品としてあるのかも知らなかったので(勿論両替などは当然知らない)タバコにしたのだった。

僕が本格的にタバコをのむようになったのは、大学に入ってからである。次に吸ったのはハイライトだったがうまいとは思わず、かっこつけ、あるいは手持ちぶさたからであった。

タバコがうまいと思えるようになったのは缶入りピースを吸うようになってからである。缶入りピースは僕にとっては大人の香りだった。ノベルにはよく両切ピースが出てきて、主人公がピースをトントンと叩いて葉を詰めてから火を付けている。

そのピースだが、箱よりは缶なのである。タバコが最も嫌うのは湿気であり、香気が抜けることである。缶ピースは薄いブルキ板で密封されていて、蓋に付いているツメで開けるのだ。プシュと音がして窒素ガスが抜ける。いい香りが漂う。クリクリと蓋をまわして繰り抜く。

ぎっしり詰っているタバコを1本引き抜いてトントンやる。当然トントンやった上の方は巻紙だけになるが、そっちを口にくわえて火をつける。タバコを吸う。肺まで吸込む。鼻から煙を出す。ニコチンが溶け込んだ唾液をのむ。タバコをのむ。

というわけで、カッコつけるために缶ピーを半年位吸っていた。そしたら、タバコが必需品となった。本数が増えた。両切だと口がペッとしたくなるので、缶ピーはやめた。ハイライトにした。本数が増えた。始終ムカツクようになった。チェリーにした。本数が増えた。のどの調子がおかしくなった。サムタイムにした。サムタイムがずっとになった。

知らず識らず結婚することになった。酒はやらず、タバコもすわない家内の実家は、僕には奇特であったが、相手からは僕は不良位に見えたかもしれない。義父の兄上は医者なのだが、手紙で僕にタバコをやめろと忠告してきた。余計なお節介である。タバコは確かに自他ともに良くないことは分っていたが不愉快だった。

タバコ歴12年、それまで禁煙は考えたことはなかった。しかし禁煙が頭を過るようになっていった。年末に子供が出来ていることが分った。偶々僕は風邪をキャッチしてしまっていた。せきがでて寝込んでしまい、とてもタバコを吸う気がしない。

年が開けて参賀に行く事になった。まだ全快ではなくて、タバコは口にしていなかった。年頭の願かけは当然子供が無事に生まれる事だが、僕自身何かしようと思い、ふと禁煙が頭を過った。「やらない」ことをやろうと考えたのである。

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